回収から精製までを動画で見る
廃食油がバイオ燃料に生まれ変わる工程をダイジェストでご紹介します。現場の温度感をぜひご覧ください。
B.D.F(バイオディーゼル燃料)とは
B.D.F(Bio Diesel Fuel)は、植物油などの油脂をメチルエステル化などの化学処理によって軽油に近い特性へと変換したディーゼル用燃料です。当社では回収した廃食油を前処理した後、触媒反応により脂肪酸メチルエステルへと精製し、バスやトラックなどディーゼル車向けに供給しています。
メリット
- CO₂排出を相殺するカーボンニュートラルで地球温暖化対策に貢献
 - 100ℓの廃食油から約90ℓのB.D.Fを生産できる高いリサイクル効率
 - 既存ディーゼルエンジンで利用可能、燃費・走行性能も軽油と同等
 - 硫黄酸化物や黒煙の排出が少ないクリーン燃焼
 
留意点
- 給油設備が限られるため、専用の供給拠点づくりが必要
 - 車両メーカーの保証対象外となる場合があり、導入時の事前確認が重要
 
※カーボンニュートラル:燃焼時に排出するCO₂が、原料植物の成長過程で吸収した量と相殺されるという考え方。
バイオU.S.S-OIL
「バイオU.S.S-OIL(Ultra Sonic Separation Oil)」は、廃食油と灯油を50%ずつ混合し、超音波エマルジョン装置で分子レベルまで微細化・均一化した混合燃料です。化学薬品を使用せず、副産物も発生しないため、クリーンで効率的な燃料として評価されています。
- 灯油と廃食油のみで構成され、引火点や粘度が軽油に近い特性
 - CO₂排出量を50%以上削減しつつ、灯油比約1.2倍の発熱量で燃費向上
 - ボイラー・焼却炉・ディーゼル発電機など多用途に活用可能
 - 灯油を含むため車両利用時は所定の税申告が必要
 
            主要品質データ(50%混合燃料)
- 密度(15℃)
 - 0.854 g/㎤
 - 動粘度(50℃)
 - 4.563 mm²/s
 - 引火点
 - 51.5 ℃(Tag)
 - 流動点 / 目詰まり点
 - -25 ℃
 - 硫黄分
 - 7 ppm
 - 総発熱量
 - 約42,700 J/g(10,200 cal/g)
 
※分析機関による2006年の測定結果を抜粋。総発熱量以外は軽油品質確保法の対象外項目です。
製造プロセスと品質管理
- 回収・前処理: 飲食店や自治体から回収した廃食油を濾過・脱水し、異物・水分を徹底的に除去します。
 - 精製・混合: B.D.Fはメチルエステル化反応で、バイオU.S.S-OILは超音波エマルジョンでそれぞれ製造。配合比や温度を常に監視します。
 - 検査・出荷: 密度・粘度・発熱量などを計測し、用途ごとの適合性を確認した上で納入先へ供給します。
 - 利用サポート: ボイラーや発電機など設備に応じた調整方法、税申告や導入研修まで伴走支援します。
 
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